歯周病について
歯周病は、歯の周囲の汚れ(プラーク)の中に含まれる細菌の毒素の影響で、歯ぐき(歯肉)に炎症が起きて、腫れたり出血しやすくなり、また歯を支える骨(歯槽骨)が溶けていき、歯がグラグラしたり抜けたりする病気です。初期の段階ではなかなか自分自身で気がつくような症状は出てきません。しかし重症化すると元に戻すことが難しいため、早期の治療が大切です。
次のような症状があったら歯周病の可能性があります。
- 朝起きたときに、口の中がネバネバする。
- 歯みがきのときに出血する。
- 硬いものが噛みにくい。
- 口臭が気になる。
- 歯肉がときどき腫れる。
- 歯肉が下がって、歯と歯の間にすきまができてきた。
- 歯がグラグラする。
次のような方は注意が必要です。
- 喫煙者
- 妊娠中
- 糖尿病にかかっている方
- 歯ぎしりをする方
これらにあてはまる方は、歯周病のリスクが高いと言われています。一度歯科医療機関で検査を受けることをお勧めします。
歯周病の原因と進行
歯周病は、歯を支えている周りの組織が歯周病菌によって破壊されていく感染症で、治療をせずに放っておくと歯が揺れて噛めなくなり、最後には抜けてしまうこともあるこわい病気です。30歳以上の多くの方々がかかっており、歯を失う原因の約半数が歯周病と言われています。
-
歯肉炎歯肉(歯ぐき)が赤く腫れ上がり、歯を磨いたりリンゴなどをかじったりすると出血します。 この段階ではていねいな歯みがきや歯科医院での処置で元の健康な状態に戻すことも可能です。
-
歯周炎ポケット(歯肉と歯の間のすき間)が広くなり、そこから出血したり膿が出たりして口臭を感じる場合があります。ポケットでの炎症が慢性化し、顎の骨が溶けてきます。このころは歯が浮いた感じがし、強くかむと痛みを伴い、歯がぐらついてきます。歯周炎で破壊された歯槽骨や歯肉を元通りにすることはできませんが、進行を止めたり進行の速度を緩やかにすることはできます。
-
歯が抜ける歯を支えている骨がほとんど溶けてしまいます。歯根が露出し、歯のぐらつきがひどくなり、最後には抜けてしまいます。
治療が終わったら定期検診を受けましょう!
歯周病という病気は、治療をして歯ぐきが良くなったらそれで終わりではありません。治療が終わってそのままにしておくと、せっかく良くなった歯ぐきはまた悪くなってしまいます。そのため歯周病の治療が終わったあとは、お口のメンテナンス(定期検診)が大切になります。歯周病の治療・予防は、患者さまが行なうおうちでの歯磨きと、歯医者さんでの歯垢や歯石取りやメンテナンスの両方が必要です。みずこし歯科では、治療が終わった患者さんに定期検診をお勧めしています。
歯周病と病気の関係
歯周病になると、糖尿病・動脈硬化・心臓病・早産・その他認知症や運動能力の低下などを招くきっかけとなると言われています。とくに糖尿病との関係は深く、「歯周病になると糖尿病になりやすく、糖尿病になると歯周病になりやすい。」という負の連鎖を起こすことが分かっています。